Der Valentinstag 聖ヴァーレンティーンの日



 

<おかえり〜>

「ああ」

<寒かった?>

「まあな」

<そっか。あたし今日は外に出なかったよ。窓の外の小鳥さん達とお話してた。でもおなかは空いたー。今日の御飯は何・・・何モジモジしてるの?>

「これ」

<あっ、バラの花!きれー・・・みゅうとの心の色みたい・・・>

「・・・そうか。そうだな」

<うん。でもどうして?今は咲いてないはずだよね?>

「偶然花屋の前を通って・・・偶然目についたんだ。おまえが・・・見たがるかもしれないと思って」
 
 

決心するまでに町の門と花屋の間を5回往復したことは黙っていた。
 
 

<わぁすごい、よく分かったね?あたし、『冬』がこんなに長くてその間お花が咲かないって知らなかったから、ちょっと寂しかったんだ>

「おまえにやるよ」

<ほんと?!ありがと!嬉しいな〜。バラの花もらったのは2度目だけど、ずっと・・・>

「2度目?」

<うん。なに?どーしてそんな変な顔するの?あたしなんか変なこと言った?>

「別に。誰にもらったんだ?みゅうとか?」

<ううん、ふぇみおに。でもその時よりずっと嬉しいよ。てゆーか、その時は嬉しくなかった。あれ・・・なんでかな?>

「・・・飯にするか」

<うん!>


 

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